背骨のゆがみと症状の症例

背骨のゆがみからくる症状

人の身体を支える背骨は、緩やかなS字カーブをしていることで、外部からの衝撃や体重負担を和らげています。

ゆがんでいない身体とは、正面から見ると左右対称になっている状態のことです。左右アンバランスで背骨が体の中心にないことを、背骨がゆがんでいるということになります。

背骨がゆがむのには、いろいろな原因があります。いつも重たい鞄を片方の肩にかけて持つ。同じ姿勢で居続ける。椅子に座って足を組む。机に頬杖をつく。様々です。では、背骨がゆがむことで、どのような症状が出てくるのでしょうか?

 

足首・足の甲・かかとの痛み

背骨がゆがんでしまうと、左右のバランスが崩れます。それによって、人の身体を支える足の関節に負担をかけ、関節のある足首、衝撃を一番受けるかかとに痛みを引き起こします。

反対に、足の痛みから背骨がゆがむこともあります。体重を支える足に合わない靴を履いている場合、外反母趾になる可能性が出てきます。症状が進行すれば痛みも感じるようになります。

また、体重が足の甲の一部に集中してしまい、歩くたびに痛みを感じ事があります。痛い足を庇い、もう片方の足に負担がかかります。それに合わせて不安定になった身体を支える為に、背骨も歪んでバランスを取ろうとするので、結果的に背骨が歪んでしまうのです。

首痛・肩痛

人の頭は、5kg程の重さがあります。結構な重さです。正しい姿勢であれば、正面から見ても、横から見ても、重たい頭は首・肩の上にあり、しっかりと支えられている状態になります。では、背骨がゆがんでしまうとどうなってしまうでしょうか?

背骨がゆがんでしまうと、頭を支える背骨という柱が崩れます。それによって頭の位置が本来の場所から移動し、重心がそちらにずれていきます。

そのまま放っておくと倒れてしまうので、頭を支える首や肩に力が入ります。正しい姿勢ではない状態で支えているため、負担がかかり、首や肩がつらく痛むのです。

腰痛と歩行困難

並んでいる背中の骨ひとつひとつをつないでいる「椎間板」が、本来いるべき位置から飛び出してしまうことで、それによって腰痛が起こります。腰痛だけでしたら、安静にしていれば改善されますが、重たい荷物を持つ等、腰に負担をかけることで再び痛みだすことがあります。

もうひとつ、「椎間板」が飛び出したことで、神経を圧迫してしまうことがあります。

歩くとき、片足を上げて前で踏み出すことで人は進みます。この動作が出来ない、もしくはし辛いというのは、脳から発信される「足を上げろ」「前へ踏み出せ」という命令が、神経を通ってうまく足まで伝わっていないということです。

背骨がゆがむことで、命令伝達を行う神経が通る道である「脊髄」が圧迫されます。これによって、脳からの命令がうまく伝わらず、「歩く」という動作に支障が出てきます。

腰痛と足のしびれ

「脊柱狭窄症」は、背骨にある「脊柱管」という穴が狭くなり、中を通る神経が圧迫されることです。背骨のゆがみによって腰痛が起こるだけでなく、「脊柱管」の中にある神経を圧迫することによって、その先にある足指にしびれが発生する原因になります。

背骨のゆがみが大きければ大きいほど、腰椎や骨盤がズレ、神経を更に圧迫し、しびれる範囲が広くなります。神経の通りが悪い部分は血行も悪くなる為、しびれるだけでなく血行も悪くなり、足の冷えを伴うことが多くなります。

脇腹の痛み・腰痛・背中の痛み

背骨である胸椎の間から肋骨の間を通り、胸の中央まで、「肋間神経」が流れています。背骨がゆがむことで肋骨のゆがみが生まれ、間にある肋間神経を圧迫した時に、胸や脇腹の痛みを伴う「肋間神経痛」という症状があります。

同じ姿勢を長時間保ち、尚且つその姿勢が悪ければ、背中の痛みが出てきます。それと同じように、背骨のゆがみによって正しい姿勢が崩れることで、悪い姿勢になります。その姿勢がずっと続くので、筋肉の緊張やコリによって、背中の痛みが発生します。

※掲載している内容は個人差がありますので効果を保証するものではありません。